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造作収納が豊富なパッシブ換気の平屋/奥野工務店


札幌圏の静かな住宅街に完成したSさんの住まいは、高い省エネ性能と環境配慮を備えたGX志向型対応住宅。約25坪のコンパクトな平屋建てで、開放感のある吹き抜けリビングが特徴です。

設計・施工を手掛けたのは、パッシブ換気システムと床下暖房を採用した暖かく快適な家を提供する奥野工務店。ソトダン21工法を用いた高断熱仕様や自然素材の積極採用、精度の高い丁寧な施工に定評がある地域密着型の工務店です。


ダークグレーのガルバリウム鋼板と、石目調の外装材を組み合わせたスタイリッシュな外観


札幌圏の賃貸住宅で暮らす40代のSさんは、実家の近くにあるこの土地で、老後も安心して暮らせる住まいの新築を決断。将来的に親と一緒に住むことも考えて家づくりをスタートしました。

S邸の特徴
・生活スタイルに寄り添う便利な造作収納
・調湿効果の高い建材を使った内装
・快適さと省エネを両立するパッシブ換気システムを導入した高性能住宅

では、奥野工務店・営業担当の戸村公平さんにS邸をご案内いただきます。

暮らしやすさを大切にした便利な造作収納



玄関ポーチの右手には物置と宅配ボックスを備えています。



玄関から入ると、左手に郵便受け、右手にはシューズボックスがあります。
ホールの左手にトイレ、さらに進むと正面には洗面脱衣室と浴室があります。



写真左:外気が入って寒くなりがちな玄関土間には床暖房を施し、冬も暖かさをキープ。

写真右:消臭・調湿効果のあるエコカラット(LIXIL)を貼った石目調の壁が印象的。上着が掛けられるハンガーパイプや折りたたみ式収納ラック、スリッパを収めるニッチなど用途に合わせた収納が豊富です。



写真左:洗面脱衣室の天井には、ランドリーパイプを設置。

写真右:当初のプランでは、洗面化粧台の横にはカウンターだけでしたが、その下に引き出し収納と、上部の壁にタオルストッカーを造作しました。これらは全てSさんの希望だそう。


下段の左右にタオル、中央にはティッシュボックスがストックできる


戸村さん Sさんは何をどこに収納するか決めており、タオルは縦2列分ほしいなど、細かいところまで打ち合わせをしました。こちらのタオルストッカーは、私たちが特に工夫を凝らしたところで、物の収まり具合から取り出しやすさまで計算してつくっています。

勾配天井で明るく開放的な吹き抜けリビング



吹き抜けリビングは、明るい自然光が差し込む広々とした空間になっています。天井には、調湿性能と吸音性能を併せ持ったクリアトーン(DAIKEN)という建材を使用。勉強熱心なSさんが見つけたものです。



吹き抜け部分にある間接照明が、柔らかな光と高級感を演出しています。リビングの隣には、引き戸で仕切ることができる個室を設け、将来ここがお母さんの部屋になる予定です。



リビングでひと際、目を引くのが一面に石目調のエコカラット貼った斜めの壁。こちらはテレビを掛ける壁で、Sさんの希望をもとに造作しています。

戸村さん 部屋のどこにいてもテレビが観たいとおっしゃるSさんのために、壁の向きが丁度よい角度になるよう探って、この壁が完成しました。



壁の裏は、ロボット掃除機など掃除用具を置くスペースに。



さらにリビングの一角には、オープンな書斎スペースを設けています。教員のSさんが資料づくりなどの作業に集中できるよう、広いデスクと扉付きの収納棚を造作。背面の壁は、機能的なマグネットボードになっています。

L字キッチンと横並びに配したダイニング



キッチンカウンターの前面に造作収納棚を備え、キッチンと横並びにはダイニングテーブルも造作。背面には十分な収納スペースも備えています。



キッチンはL字型を採用。天井には木目調のクロス、床には耐久性に優れたフロアタイルを使い、木の温かみと機能性を両立したデザインになっています。



写真左:キッチンから廊下を挟んでSさんの寝室があり、整理整頓しやすい大容量の本棚を造作しています。

写真右:アクセントとして一面に石目調のエコカラットを貼り、洗練されたモダンな空間に仕上がっています。このアクセント壁の裏には、リビングからも出入りできるウォークスルークローゼットを設けました。

断熱等級7を取得したGX志向型対応の高性能住宅

S邸は、自然の力を使ってきれいで暖かい空気が家じゅうを巡るパッシブ換気システム+床下暖房を採用。奥野工務店の標準仕様になっている省エネな換気システムです。
このパッシブ換気を平屋で実現するためには、吸気口から5mの高さの位置に排気口を設ける必要があったそう。



戸村さん 吹き抜けで勾配天井にしたのはそのためです。S邸は、ほぼ正方形にバランスよく配された部屋の壁際に床ガラリがあることで、家の中心に向かって空気が循環します。家じゅうのどこにいても温度差がなく暖かい、まさにパッシブ換気にとって理想的な形なんです。

パッシブ換気は、高い断熱・気密性能も重要な要素。S邸はベルス(BELS:建築物省エネルギー性能表示制度)で断熱等級7(UA値=0.19)を取得し、GX志向型住宅※として国から認定を受け、補助金が利用できる条件をクリアしています。

※ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ性能を有する脱炭素志向型の住宅

Sさんの家づくりについて戸村さんに伺いました

Q Sさんとの出会いを教えてください

 この近くで公開していたモデルハウスを見学いただいたのが、奥野工務店を知るきっかけなったそう。Sさんは、いろいろ調べて、ハウスメーカーと話が進んでいましたが、暮らし方に沿った具体的な間取りの希望があったため、プランの自由度が高い工務店として、当社にご依頼をいただきました。

Q 打ち合わせはどのように進められましたか

 当社では、お客さまのご要望を忠実に家づくりに生かすため、3Dパースを使って画面を動かしながら打ち合わせを行います。Sさんとの打ち合わせでも、内装の見え方や建材の色味、空間全体のバランスなどもこれを使って確認しました。完成した内装がパースで見たイメージどおりになっているので、Sさんはとても喜んでくださいました。


完成した空間


3Dによる完成予想パース


Q Sさんがこだわったポイントは?

 将来にわたって収納場所を変えずに生活したいという考えがSさんにはあって、作り付けの家具を希望されました。造作に対応できることも、奥野工務店を選んでいただいた決め手になっていると思います。収納計画についてもライフスタイルに合わせて造作しています。


壁には、「ルナファーザー」(日本ルナファーザー)という自然素材の紙クロスを下地にして、その上に「ルナしっくい」(同社)を薄く塗装。見た目の美しさだけでなく、調湿・消臭効果も。随所に調湿効果のある建材を採用するS邸は、暖房時期でも湿度が約45%程度に保たれている


【記者の目】

取材を通して印象的だったのは、営業担当の戸村さんが担う“つなぎ役”としての存在でした。オーナーの想いをくみ取り、大工との間に立って調整や提案を重ねるその姿勢は、家づくりを支える要そのもの。「3Dパースによる提案をするなど、丁寧に時間をかけてお客さまに満足いただくことが当社のスタンス」と戸村さんは話していました。家づくりを通じて築かれていく信頼関係が静かに伝わってきました。


2026年05月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社奥野工務店の取材記事