Column いえズーム コラム

物欲が減ると、収納も変わる 整理収納コラム7


家づくりやこれまでの暮らしを振り返るなかで、最近しみじみ感じていることがあります。それは、私たち夫婦の『物欲』が以前よりぐっと減ったこと。それには、理由がありました。



振り返ると、家づくりのプロセスの中で、家族一人ひとりの“ 満たされるもの” を優先して選び取ったことが大きかったのだと思います。

夫は「薪ストーブのある暮らし」。私は「自然を眺めながら家事ができる場所」。子どもたちも「こんな家がいい!」とアイデアを出してくれました。家族全員の“こうありたい暮らし”を中心に考えたことで、日々の満足度がぐっと高まり、自然と物欲が落ち着いていったのです。



そして気づいたのは、物欲が減ると、必要な収納スペースも変わってくるということ。暮らしへの満足感が高まるほど『新しくモノを持ちたい欲』が減り、必要なモノの量もコンパクトになっていきます。

だからこそ、家づくりを計画する際には、「どんな家がいい?」「そこでどんな暮らしをしたい?」と、家族全員でアイデア出しをする時間がとても大切。具体的な暮らしのイメージが形づくられていくと、必要なモノの量は意外と多くないと気づくことができますし、限られたスペースの中で「どんな収納がどれくらい必要なのか」も把握しやすくなります。



家づくりは、『人のために使う空間』と『モノのために使う空間』をバランスよく最適化する作業です。そのためには、収納量を『これまでの暮らし』から判断するのではなく、『これからの暮らし』から逆算する視点が欠かせません。

ぜひ、住宅会社との打ち合わせの中で“家族みんなで新しい暮らしを語り合う時間”をつくっていただければと思います。その対話こそが、よりよい収納計画につながり、結果的に満足度の高い住まいづくりの土台になります。

iezoomでは、断捨離の発想で「暮らしそのものから無駄を省くミニマムなライフスタイルにしたい!」というオーナーさんの家づくりを紹介しています。「小さい家で快適に暮らす、ミニマム・狭小・無駄を省いた家」の事例集も、ぜひ参考にしてください!

このコラムを書いた人



のんちさん:整理収納アドバイザー1級

2014年に資格取得後、4度の引越しを経て2021年から活動開始。訪問・オンラインでの片付けレッスンを行いつつ、手仕事のコミュニティも主宰。片付けなどに関する100軒以上のお悩みに触れ、サポート実績は300時間以上にのぼる。インスタアカウントでも楽しくためになる発信を続けている。

のんち 片付け×家事シェアの専門家  https://www.instagram.com/nonchi._.kurashi/?locale=ja_JP



※この記事は北海道住宅新聞 2025年12月5日号に掲載されたコラムです


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