内装の下地材をそのまま「あらわし」にした合理性と、木の素材感があふれる晃和住宅さんの家に魅力を感じたOさんご夫妻。家づくりのお話と、住み心地について詳しくうかがいました。
コンパクトで合理的な間取りの2世帯住宅
表通りから少し外れた道路に面した、閑静な住宅街にある2階建てのO邸。延床面積は約35坪ながら、お母さまと同居するコンパクトで合理的な間取りの2世帯住宅です。リアルな木目のダークブラウンのサイディングは、晃和住宅さんのオープンハウスでご夫妻が気に入った、ニチハ・パティナウッドを採用しています。
敷地のアスファルト部分は、駐車スペースとして使うほか、目の前の道路は車があまり通らないため、暖かい日にはバーベキューを楽しんだりしているそう。三角屋根でウッディな家のデザインも、キャンプなどアウトドア好きなOさんファミリーにぴったりのイメージですね。
冬の除排雪は、室内の排熱を利用した融雪溝があるので便利。「去年10月から住み始めていますが、業者に排雪を一度も頼んだことがありません」とOさん。「雪を高さ1.5m近くまで積んでおいても、放っておけばゆっくりと雪がなくなっていくので手間もお金もかかりません」と喜んでいます。融雪溝は融雪槽のように深くないので、メンテナンスがしやすく、小さな子どもがいても安全性が高いことも気に入ってるそう。
広い土間スペースのダイニングキッチンに、お店の厨房設備を採用
玄関を入ると、土間が左手に続いています。角が食品庫となっていて、曲がるといきなりキッチンです。流しや収納庫などはステンレス製。プロの厨房みたいですね。
「もともと飲食店で働いていたことがあるので、システムキッチンではなくてステンレスの業務用キッチンが使いやすいし、ずっと憧れでした」と話す奥さま。それなら、と土間スペースに業務用の厨房機器を中古で購入して設置しました。普段はOさんの帰りが遅いため、料理は奥さま、食器洗いは同居するお母さまが担当して子どもたちと夕ごはんを食べているそう。
「僕も料理するんですよ!」とOさん。「広さも奥行きもちょうどよくて、使い勝手も最高です」と、うれしそうに話します。「ステンレスキッチンだからサッと拭ける。出たゴミはそのまま床に落としてもいい。だって、下は土間ですから。最後にほうきで集めて捨てちゃうから掃除もラク。土間が濡れてしまっても、床暖房が入っているのですぐに乾いちゃう。もう、いいことづくめですね」
奥さま「土間スペースにダイニングテーブルを置いていますから、料理を出してすぐ食べられるし、片付けられる。行き来の手間がかかりません。コンロの左側には、大きな食品庫を造ってもらいました。冬の間も庫内は冷たいので、野菜など保存するのにとても助かっています」
このダイニングテーブル。リビングとキッチンの境目になっていて、キッチン側は土間になっていますが、リビング側は段差を上がって床板に座るかたち。クッションを床板に置いて座れば、ちょうど掘りごたつのような感じになります。
写真のダイニングテーブル上の造作収納棚裏には、冷蔵庫が配置されています。Oさんご夫妻の要望で、冷蔵庫をコの字型に囲んで収納やニッチ(飾り棚)を造作しました。「こまごました物を雑然と置きたくなかったので。晃和住宅さんには、本当に多くの収納を造ってもらいました」とOさん。
1階のリビングは、写真左側から2階への階段、仏壇、収納スペースが設けられています。
玄関から続く土間のDKと、リビングとの間に段差を設けたメリハリのある設計も、Oさんご夫妻は気に入っています。リビング奥にあるのは、お母さまの部屋。奥さまが話します。「大きな窓のそばにベッドがあるのですが、母はまったく寒さを感じないと言っていました。建て替え前の家では考えられませんね」
吹き抜けのデメリットもアイディアで解決!要望にサッとこたえる晃和さん
ところで、天井の左側は、本来は吹き抜けになっていますが、2階からはキャットウォークのように見えます。
実は、これは羽目板で吹き抜けをふさぐためにあります。「吹き抜けは、2階にいる子どもたちの様子が階下でも分かるので便利。また、2階に共通の友人を呼んで夜にお酒を飲みながらワイワイと楽しみたいと思っていました。しかし、それでは母に迷惑をかけるのではないかと気づきました。工事も終わりに近づいた頃です」とOさん。
「そのときに、工事担当の絹川さんに、音が筒抜けにならないように目張りできないか相談したんですよ。そうしたら、次に来たときには、もうフタをするこの板が出来ていました」。
その場で付けてみて、上から「あーっ」と声を出したりしながら防音効果を絹川さんと確認。「これを使うと使わないとでは全然違って音が小さくなりますよ」とOさん。「本当に、細かい要望にはすべて答えてくれたね」「フットワークがすごく軽いよね」と、当時を思い出すように話すお2人。
ナチュラルで合理的、現し(あらわし)の家にひと目惚れ
2階にあるファミリーリビングは、あらわしの梁、柱や構造用合板に囲まれて、まるでコテージのようです。「友人たちにも、『ログハウスみたいだね』ってよく言われます」とOさん。このリビングが、「とても落ち着く」と好評だとか。テーブルやコーヒーを入れるカップも、アウトドア用のもの。キャンプ好きのOさんファミリー、「この木の質感を生かした"現し(あらわし)の家"こそが、自分たちの理想の住宅だったんです」。
そこで、札幌であらわしの家を建てている住宅会社がないかとインターネットで検索したところ、「札幌良い住宅」で、あらわしの家を得意とする晃和住宅さんを発見、「これだ!」と夫婦で意気投合したそう。「雑誌なども見ても、2人で素敵だなと思う住宅の記事に、晃和住宅の社長さんの写真が載っていたりするんです(笑)。
そこで、北広島のオープンハウスを見学に行きました。ふたりでひと目惚れ、もう即断です。ほかの住宅会社は考えられなかった」(Oさん)
「住宅展示場もいちおう行きましたけれど、標準仕様の何種類から選ぶといった感じで、自由度がありませんでした。
でも、あらわしの家なら、住んだ後から自分たちでどんどんカスタマイズできる。僕はDIYが好きなので、家具なども買わないで必要なときに合うサイズで造ればいいと思っているんです。
もし壁がクロスだったら釘を打つのもためらいます。その点、あらわしの壁や床なら、釘を刺しても抜いても気にならない。引っかき傷や家具のへこみも、また味わいになりますよね。それに棚などを自作するときも同じ木の板だから、色を塗らないで済むのもありがたいですよ(笑)」
洗濯物も室内干しでカラリ。換気の良さと暖かさを実感
1階で過ごすことが多いOさんファミリーですが、2階にもミニキッチン、ホテル形式のお風呂兼洗面所を設けました。主に朝早く出掛けるOさんの身支度用スペースになっているそうで、「僕は背が高くて、普通に付けてある鏡だとヘアセットに苦労するんです。ここは、僕のために高さを調整して鏡を付けてもらったので、大股になって背を低くしなくても済む(笑)」。お子さんたちの個室や、ウォークインクローゼットが付いた寝室もあります。
空いたスペースに、奥さまが提案して、OさんがDIYで本棚を造りました。「下の子はまだ文字が読めないけれど、共用スペースに絵本があれば、きょうだい二人が好きなように取り出せるのでちょうど良かったと思っています」(奥さま)
2階の梁や、ファミリーリビングにある手すりに洗濯物や布団を干したりと、Oさんご夫妻ならではの合理的で便利な使い方をしています。そこで、奥さまが驚いたというのが換気の良さでした。「室内干しでも生乾きになることがなく、すぐ乾くんですよ。イヤなにおいもありません。天井のシーリングファンと吹き抜け、オープン階段のおかげで、空気がよく循環しているんですね」
収納は、Oさんご夫妻が思いつかないような場所にも晃和住宅さんがたくさん造りました。2階リビングのロフト収納はお子さんたちもお気に入りの場所。
「本当のところ、ここに住むまでは"外張り断熱は寒いんじゃないか"という不安があったんですよ」とOさん。「それが、全室床暖房でどこも暖かい。土間やお風呂の床も暖かいんですよ」。奥さまも「前の家では寒かったので、特に母にとってはつらいのではないかと心配していました。ヒートショックということもありますしね。温度差がないのは超安心です」と話してくれました。
さらに、「気密もすごいですよね。換気扇を付けていたら、玄関ドアを開けるときに『プシューッ』というんです。もう驚きました」とOさん。
「前の家は築20年ぐらいで、リフォームも考えていたけれど、調べてみたら木材や断熱材が一部腐っていました。大規模リフォームで1000万円以上もかかることを考えれば、晃和住宅さんで新築したことは大正解でした」。暖房の効きが悪く、寒さや結露を我慢していた前の家と同じ灯油代や電気代で、前とは比べものにならない快適さを手に入れたことは大きいといいます。
要望をすべてかなえてくれた晃和さん、コスパも二重マル
娘さんが小学校に上がるまでに新しい家を、と考えていたOさんご夫妻ですが、決定は早かったものの、打ち合わせには1年ほどかけたといいます。
「晃和住宅さんにプランを作ってもらっている間に、自分たちも知識をどんどん増やしていくので、また希望したいことが出てくる。その繰り返しで、気付けば時がたっていました」とOさん。
奥さんも「こちらの要望に対して、晃和さんや設計の白田さんから『それはできません』と言われたことは一度もないんですよ。お願いしたことは、全部聞いてもらいました。本当に晃和住宅さんと白田さんには頑張っていただいたなと思います」。
「自画自賛になりますが、"うちは、こんなに素敵なマイホームをこんな価格で造ったんだ"と思っています」と話すOさん。「自分たちでカスタマイズしていける家、子どもたちがやりたいようにやれる家です!」と、奥さんもワクワクするように話します。
1階キッチンの横にある大収納スペース。キャンプ用品や釣り道具、スキー用品や雪かき道具などあれこれが詰まった先に、外へつながるドアがあります。「この先にね、ウッドデッキを造る予定なんですよ。その下は自転車など収納できるようにと考えています」。
DIYは苦になりませんか?と尋ねたところ、「採寸したり、頭のなかで設計する時間が僕は好きなんですよ」と楽しそうに語るOさん。アウトドアでお子さんたちが拾った小石などが詰まったびんや流木が、さりげなく玄関に飾られているO邸、これからますますご家族の素敵な思い出を重ねていきそうです。
記者の目
「以前の家では少しきゅうくつな感じで、休みの日には出掛けずにはいられない感じでした」というOさんファミリー。いまでは家のなかでも、暖かくのびのびと過ごされているそうです。お子さんたちもあちこちを飛び回って楽しそうでした。土間スペースのキッチンは、見た目もカッコよく本当に使いやすそう。広さもあるのでDIYやちょっとした運動にも活用できる、これはアイディアだなと思いました。
2018年05月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。