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室内に古材フル活用!家族も愛犬も癒される家/旭川市・Y邸/アーケン


Iezoomの編集者、カメラマンもみんな衝撃を受けた住宅をご紹介します。



犬を愛するオーナーのYさんはアウトドアが趣味。できれば山に住みたい。ただ現実は経営するペットショップから離れて住みにくい。なら、住宅街に山小屋のような家と、木々を植えた“森”をつくろう―。

そんな思いを形にしようと、自宅には古材をふんだんに活用し、わんちゃんがめいっぱい楽しめる庭もオーダーしました。特注キッチン、造作のお風呂、窓、階段なども必見です。



中央がYさん。旭川市内にある犬のアフターケアプロショップ「DENI'S STORE」の店主です。



このご自宅は、家族の住まいであることはもちろんですが、家の前には断熱を施したコンテナがあり、ドッグフードが保管されています。裏手には、お客様の愛犬を休ませるお庭も。忙しい仕事の合間に寛ぎつつ、仕事とも連動できる家になりました。



木製のガレージにはカヌーや薪が置かれています。



玄関ドアを開けると、広い土間が。自転車や衣類、靴が置かれています。建物は「山小屋」をイメージしただけあって、アウトドア感が漂います。



1階は、ユーティリティ以外はほぼワンルームで、吹き抜けが「山小屋」感を醸しています。



大きな窓越しに、わんちゃんが憩うカラマツの木陰や、大きな石がある「森」が広がります。床は油分を多く含む屋久島の杉で、ウッドデッキまでフラットに続きます。



リビングスペースから見た室内。正面にある古材の板張りは圧巻です。



キッチンは、天板を厨房機器メーカーで、フレームを鉄工所で特注。溶接の跡を残し、塗装せず素材感を出しています。



キッチン、ダイニングは1フロア。2階の子ども部屋にも扉はなく、ほぼ1フロアで暮らす感覚です。



オーナーのYさん。愛犬のゴールデンレトリーバーのコディーくんは、取材陣ともすぐお友達に。ご主人が指示するとすっと庭に出ていくお利口さんです。



天井、階段にも無垢材や古材を使用。電気の配線などは現しですが、鉄管などを使って見た目も配慮。階段の手摺の材は先端をカットせず、打ち付けたままです。



トイレやユーティリティの内装にも木材を多用。造作でミーレの洗濯乾燥機をビルトインしています。



スタイリッシュな洗面所は、庭に直結。犬の汚れを落としてから室内に入れるよう、動線を工夫しました。



「森」を眺められるバスルームも造作。Yさん曰く、ここは「別空間」。欧州の雰囲気を出しました。壁はモールテックス(モルタル造形塗料)。



階段を上がった踊り場から眺めると、吹き抜けの気持ちよさに、またため息が。



お子さんは小学生2人。子ども部屋では、将来的に壁を作れるよう配線を工夫しています。



寝室。1階に負けないほど「山小屋」らしさが詰まっています。



寝室の内装は大工の阿部勝実さんお任せ。右側の壁の板張りは、丸太から引き割って耳を残した材を張り付け、その間から着色したモルタルをのぞかせました。



2階の高窓のあたりは古材の高さは不揃いで、変形した釘をそのままにしたり、釘をあえて錆びさせてから施工したり。



2階の廊下に立つと、片流れの天井と吹き抜けの効果で、より開放的に感じられます。

閑静な住宅街に「山小屋」と「森」をつくる

ではYさんに家づくりの体験談を伺います。


右がYさん。左は設計を担当したアーケンの太田貴洋さん。


家を建てるきっかけは?

Yさん:25年住んだ建売住宅の水道管が壊れるなど、修理費もかさんできたので、取り壊して新築することにしました。



住宅会社選びは?

太田さんは「DENI'S STORE」のお客様です。愛犬やバイクなど共通の趣味で親しくなりました。木をふんだんに使った家もされていたので、信頼できる太田さんに「森をつくれますか」「家を建てたいんです」と相談しました。



主な要望は?

間取りなどはお任せしました。「山小屋」にしたいとは話していて、雰囲気は、インスタグラムなどで気に入った画像を大工さんとも共有しました。キレイすぎるのは自分たちの好みやライフスタイルに合わないので、良い意味での雑感は大事にしていただきました。

住み心地は?

家も庭も木が多く、落ち着きます。休日や休憩時間に寝室で「森」を見ながらコーヒーを飲めば、「避難小屋」に来た気分です。犬と遊んでいると癒されます。

あとがき

愛犬が過ごしやすい工夫が随所に散りばめられているのかと思いきや、水回りの動線以外、ほとんどありません。「家は第一に人がゆっくりする場所で、犬が走り回りやすい家にするのは間違いです」とYさん。「適度な距離感が大切」という言葉が印象的でした。



なお、旭川市内にある犬のアフターケアプロショップ「DENI'S STORE」の店主、Yさんに、わんちゃんとの暮らし、食事、しつけなどについてのインタビューをさせていただきました。それはアーケン公式サイトを参照ください。リンク先→https://www.ahken.jp/blog/post/post-1234.html

記事:松本 浩司
写真:村川翔健


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