Story 取材記事

厳選したアイテムで美しくシンプルに暮らす 旭川市M邸/昭和木材


Mさんのお宅は旭川市内の閑静な住宅街に建っています。家族構成はご夫婦と、小学生のお子さん2人の4人家族。以前はご主人のご両親と2世帯で暮らしていました。

建物は延床30坪ほどのコンパクトサイズ。外観はブラックのガルバリウムに、4つのスクエア窓と木目調のドアがアクセントになったモダンな仕上がりです。

スッキリとした外観も素敵ですが、中に入ると、そこには予想を超える広々とした空間が広がっています。今回は、オーナーのMさんご夫婦と、この家を設計・施工した昭和木材の林のぞみさんに、お話をうかがいます。

「コンパクトなのに広々」を実現



南に面したリビングは、ナラ材の無垢床に木製のスケルトン階段が続く、おおらかで温もりあふれる空間が広がります。

照明は調光タイプのダウンライトでスッキリと。階段の吹抜も空間を伸びやかに演出しています。



階段下を活用したテレビコーナー。お気に入りの旭川家具を置いた寛ぎのスペースです。



柔らかな日差しを採りこむ窓辺には、カウチと家族共有の作業デスクを置いています。デスクは小学生のお子さんたちのスタディスペースとして使っています。

厳選した日用品でシンプルライフを実践



北欧モダンのテイストを感じるダイニング・キッチン。右手にある収納コーナーは、コーヒーメーカーや食器が収納できる奥さまのこだわりポイントです。



キッチンの壁にはオープンラックを付けて、普段使いの食器を飾りながら収納しています。収納コーナーのキッチン側には大型のラックも備えました。

奥さま 気に入ったものを厳選して使っています。洗った食器は軽く拭いて、ラックの3段目に仮置きし、乾燥させてから収納しています。

ドアを無くすことで空間の広がりが生まれる



リビングに隣接する洗面室への動線には、ドアや引戸がありません。天井まで抜いた大きな開口部が、上下左右に空間の広がりを創出しています。



ハイサイドライト(高窓)の付いた洗面化粧台は、既成の洗面台に、鏡や木製ラック、ニッチ棚などを造作したものです。アクセントになっているタイルは、なんと奥さまのDIYによるものです。



洗面化粧台に向かって左側には浴室につながる脱衣・洗濯室があります。こちらも引戸などは設けず、間仕切りには木綿のカーテンを使用。脱衣室にはたっぷり収納を備えています。

このほか、洗面化粧台右手にはトイレがあり、キッチン以外の水回りを一直線に配置した、使いやすい動線になっています。

吹抜のホールから続く個室を完備した2階



大きな吹抜け窓から青空を望む2階ホール。天井には奥さまの希望で、物干し用の長いアイアン・バーが付いています。当初丸棒だった壁付手すりも、シンプルなデザインを追求し、スクエアに変更しました。



ホールの一番奥にある主寝室。ペールグレーの壁紙に壁付けの個性的な照明が素敵です。奥にはご夫婦二人分の洋服のほか、季節の道具や布団がしまえる大型のウォークインクローゼットを備えています。



ご主人が唯一こだわったという造作の本棚には、びっしりとコミック本が収まっています。日差しから本を守るため、折れ戸も付けました。



こちらは娘さんの部屋。フレンチシックにまとめられた、大人ガーリーな空間です。



学習机は娘さんの希望で、奥さまのおばあさまが愛用していたミシン台をペイントし、天板を付けてつくったもの。室内は娘さん自らがコーディネートを楽しんでいます。



コンクリート調の壁紙をあしらった息子さんの個室。ハンモックやテレビを置いて、今はプレイルームとして使っています。

家づくりについてお聞きします

ご主人の両親と暮らしていた実家を、リフォームで2世帯住宅にした経験があるMさんご夫婦。今回のマイホーム建築には、どんなこだわりがあったのでしょう。詳しくお話をうかがいます。

Q マイホーム建築のきっかけは?

A 両親と別々に暮らすことになったのがきっかけです。いつかは小さくでも自分たちの家が欲しいと思っていましたが、当初はリノベーションの方向で考えていました。


出会いから5年越しで完成したマイホーム。お子さんたちも大きく成長した


娘が3歳くらいの時に、旭川市緑が丘でオープンハウスをしていた昭和木材さんのリノベーション物件を見学し、本物の木をふんだんに使った雰囲気が気に入って、リノベーションをお願いすることになりました。

打ち合わせを重ねていくと、リノベーションでは希望通りの家にはならないことが分かり、少しの我慢をして暮らすよりも、ちょっと無理をしてでも、好きな家で好きな暮らしがしたいと、新築する決断をしました。

Q どんな要望がありましたか?

 限られた予算の中でも、「流行にとらわれることのない、上質な素材を使った家を【注文住宅】で建てたい」というのが夫婦の希望でした。

経年劣化が楽しめる本物の素材が好きなので、無垢の床は当初からの希望でしたが、昭和木材さんはナラの無垢床が標準で、とてもラッキーでした。



以前の住まいはリフォーム時に、こどもたちの様子が見守れる対面キッチンを希望しましたが、配膳や片づけなどの際に回り込んで行き来するのが億劫でした。

壁付けにしてもらってからは、料理に集中できるし、振り向いて食卓と行き来ができるので便利になりました。これは実家のリフォームでの経験が生きたと思います。


キッチンパネルにはBluetoothで音楽を視聴できるタカラの「どこでもスピーカー」が。(現在はメーカー販売終了)


Q 依頼の決め手は?

Mさん LDKの生活感を抑えるために、冷蔵庫やトースターなどのキッチン家電が見えないようにしたいというのが強い希望だったので、イメージ図を林さんに渡して、ダイニング・キッチンの一角に収納コーナーを造ってもらいました。

昭和木材の住宅事業部の皆さんと、林さんの信頼できる人柄も決め手でした。土地決め、予算の相談から設計まで、昭和木材の皆さんが本当によく相談にのってくださったおかげで、家を建てることができたと思っています。

Q 情報収集はどのように?

Mさん 土地探しなどはインターネットで自分たちも探していました。この土地は偶然にも昭和木材さんも見つけてくれて、同時に発見した好物件でした。3丁先には実家があり、小学校も近く、理想的な場所でした。

奥さま 室内のインテリアについては、Instagramで気に入った画像をストックして林さんにイメージをお伝えし、プランに反映してもらいました。



林さん 
・キッチン下部を、床のタイルと合わせたブラックにして統一感を出す
・シンプルを追求し、幅木を細くしたり、階段手摺にスクエア状の材料を使う
などなど、奥さまはとてもセンスが良く、細部までこだわりを持っておられました。

完成後は、家具の配置をはじめ、グリーンや小物を上手に使って、素敵にコーディネートされていて、いつも勉強になります。



オーナーの家づくりへの思いを、昭和木材が真摯に受け止め、確かな設計力と施工力で、理想の形に仕上げた住まいは、木の温もりと家族の笑顔に溢れていました。

奥さまは現在、Instagramで自宅の様子や暮らしの楽しみを発信されています。是非そちらものぞいてみてくださいね。
Instagramアカウント m__caria

カメラ 村川写真事務所
ライター 編集部 松下綾


2021年11月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

昭和木材株式会社 住宅事業部の取材記事