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アメリカの戸建てから帯広のマンションへ 老後に備えた住まい/帯広市Cさん


国際結婚に伴って渡米し、30年を過ごした地から帯広のマンションへと移住したCさんご夫妻。欧米の戸建て住宅とは部屋数も広さも異なる日本のマンションを、アメリカ人のご主人も心豊かに暮らせるようリフォームしました。マンションリフォームの経験も豊富なイゼンホームが手掛けたマンションリノベーションをご紹介します。

C邸の家づくり
・メンテナンスや生活環境を考えた老後の住まい探し
・リフォームで開放感のある空間づくり
・ピアノスペース&防音シアタールームで趣味も満喫

広く、管理に手間のかかったアメリカの家を手放して日本へ



こちらの写真はCさん夫妻が暮らしたアメリカの住居です。敷地は約800坪、建築面積は100坪を超え、庭には噴水や芝生のためのスプリンクラー、住宅には広々としたガレージやバーベキュースペースがついていました。



お風呂やトイレ、クローゼットは家族の人数分、ダイニングルームも家族用のカジュアルなものとフォーマルなものとの2つを備えていました。

「悠々と暮らせる広さではありましたが、管理はとても大変。庭の手入れや掃除にとてもお金がかかるんです」とCさん。アメリカでは医療や老人ホームなどの入居費用も高額なため、老後は日本で暮らしたいと考えるようになりました。



移住先に決めたのは奥様の御親戚も住んでいる帯広です。ところが、土地探しは、土地の広さと利便性の両立を考えるとこれといった物件になかなか出会えませんでした。気分転換にと見学に訪れたのが、帯広駅に近い中古マンションでした。



現在住んでいるマンションのLDK。窓から日高山脈と帯広の街を一望することができます。

「この開放的な景観がいいなと思ったんです。将来的に車がなくても快適に暮らせる立地もいいですし、雪かきを含めて外のメンテナンスが不要というのも魅力的でした。ただ、夫は一軒家派。ここの購入が決まると『こんな狭い空間に閉じ込められるのか』と落胆してしまって。内装などは綺麗な状態でしたが、なんとかして開放感のある空間にしたいと、知人の紹介でイゼンホームに相談しました」。

天井高を上げ、キッチンもオープンに



「できる限り空間を広く感じられる部屋に」という要望に、担当の中村千代美さんはまず躯体図をチェック。主要構造体のみを残して天井のボードを外し、天井を高くしました。



アメリカから運んだ大きなキャビネットも圧迫感なく収まっています。



キッチンは壁に向いたL型からコの字型にし、オープンな印象に。壁には鏡を貼り、明るく広がりの感じられる空間になっています。



シンクには夫婦それぞれのための水栓が。



ダイニングは眺望を楽しめる特等席です。



LDKの窓際にはデスクを置き、書斎スペースとして使っています。どの部屋からもバルコニーへ出られる造りもここの魅力のひとつです。



ピアノの演奏が趣味という奥様、愛用のグランドピアノをアメリカから運びました。このスペースは元は畳と押し入れがあった場所。フローリングと収納に替え、趣味も楽しめるLDKになりました。

防音を徹底したシアタールーム



ご主人の趣味は映画鑑賞です。お気に入りの映画を気兼ねなく楽しめるよう、シアタールームは防音仕様に。
「少し壁に資材を貼るくらいでは気休め程度になってしまいます。防音については徹底することが大切」(中村さん)と、ドアを防音ドアにしたほか、床や壁、天井にも資材を貼り、大音量で鑑賞しても音漏れの少ない部屋になりました。



洗面台は元々あった壁を取り壊して奥行きを出し、洗面ボウルもアメリカ式にふたつ並んだ形に。収納の扉として鏡を利用することで、広々と感じられます。



色合いが気に入っているバスルーム。



寝室の床にはカーペットを選択。広い家からの引っ越しということで荷物も多いCさん。天井と同時に収納も広げ、可能な限り収納量を増やしました。

「経験豊富で引き出しが多い」安心のマンションリフォーム

家づくりについてのお話を伺いました。



アメリカからの移住について。

アメリカで大きな家に住み続けるためには、芝刈りに月2万円、掃除に3万円といった人件費が必要になります。高齢者向けのリタイアメント・ハウスの入居費は一ヶ月で約80万円。一人の金額ですよ。あちらでは運転ができなくなったらどこへも行けなくなりますし、老後は日本の方が暮らしやすいと思ったんです。帯広は街の中心部であっても自然の景観を楽しめますし、コンパクトで住みやすいですね。



引っ越しはどうでしたか。

アメリカでの暮らしは物が多いので、荷物をまとめるのが大変でした。ピアノに使われている象牙の鍵盤がそのままでは税関を通らないことが分かって取り替えるなど、国内の引っ越しとは違う苦労がありましたね。コロナ禍のように渡航ができない期間というのもまたいつ来るか分かりませんし、身体がよく動くうちに済ませて正解だったなと思います。



イゼンホームについて。

イゼンさんとは、妹や両親の家を建てた会社の関係者の紹介で出会ったんです。中村さんはマンションリフォームの経験も豊富でたくさんの選択肢を提示してくれました。広さや見栄えだけでなく、「私の家事の仕方はこうなので…」といった生活上の細かな想いを分かち合えたのが良かったです。



工事中は。

実はイゼンさんは同じマンションでリノベーションを手掛けたことがあるそうで終始安心してお任せできました。キッチンの天板やピアノはクレーンでここまで上げたんですよ。



住み心地はいかがですか。

とても快適です。防音室は、目に見えないことにお金をかけるのは贅沢なことかなとも思いましたが作ってよかったですね。家から外の様子が分かるので、「人が集まっているみたいだから行ってみようか」とマルシェにふらりと出かけるなど、アメリカ時代にはなかった楽しみ方ができています。夫も「こんなにいいところはないよ」と電話でアメリカの友人に話したりしていますよ。


2023年10月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

イゼンホーム 株式会社伊善建設住宅部の取材記事