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ZEHの家でエコ生活/東川町・K邸/藤井光雄工務店

旭川圏で自然素材を生かし、省エネ(高断熱高気密)と、創エネ(太陽光発電)の家づくりに取り組む藤井光雄工務店。いえズームは、これまでに同社で家を建てた旭川市・東川町・中富良野町など5組のオーナーにお話を伺いました。



6組めのオーナーは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス/詳細は後述)の家を目指したK様です。

ですが、その前に、同社の家づくりのポイントを過去記事からおさらいします。


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事例1は、蒼のモルタル壁が爽やかな東川町のK邸でした。リビングの大きな吹き抜けが開放的で気持ちの良い空間でした。300ミリ断熱に太陽光発電、薪ストーブも組み合わせた環境にやさしく、光熱費負担も少ない住まい、そして自然豊かな東川の景観にも似合う家ができるということで藤井光雄工務店を選んだとのことでした。


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事例2も同じく東川で、海外→東京→東川に移住されたО邸でした。リビングはナラ無垢フローリングや珪藻土の塗り壁、木の柱・梁など、自然素材中心の優しい風合いで、窓からは庭と見渡す限りの田んぼ、そして大雪山系の山々が見渡せる家でした。


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事例3は、外壁やウッドデッキはカラマツの板張り、道産ナラの無垢フローリングや木製の造作など、木を大切にした中富良野町のT邸でした。外壁は道産カラマツ、室内も木の質感たっぷりで、木のやさしい感触と、大雪山の眺めにとても癒されました。


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事例4は、藤井工務店の社長、藤井光雄さんの自宅兼オフィスでした。自然素材、断熱による省エネ、太陽光発電による創エネ、薪ストーブやウッドデッキ、オーダーキッチンなど、藤井光雄工務店の家づくりの特徴が集約されたような素敵なお住まいでした。


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事例5は、旭川のT邸でした。道産広葉樹を使った玄関ドアやホタテの貝殻を原料にした室内壁など自然素材の魅力がたっぷり。大型の洗面化粧台や奥行きのあるキッチン、大型食品庫など家事や生活動線をしっかり踏まえたプランニングも参考になる家でした。

そして今回は6事例目として東川町のK邸にお邪魔しました。

ダイナミックでナチュラルな外観



K邸の外観です。大きな三角屋根は左右幅約12.7m。屋根には雨や雪、日差しを遮るための約3mもの長い軒があり、軒の下には奥行き約2.3mものウッドデッキがあります。

屋根からウッドデッキまで太い柱が均等に立っていて、全体的にシンメトリー(左右対称)で、シンプルかつダイナミックなデザインになっています。一階はモルタルの外壁、2階はカラマツの板張りで、木造のカーポートも合わさって、ナチュラルな雰囲気です。屋根の上には太陽光発電パネルも設置しています。

玄関でメダカが飼えるほど暖かい


取材にお邪魔したのは寒風吹きすさぶ2月でしたが、室内に一歩入ると暖かい空間でした。

テラコッタタイルの玄関土間の上には、25℃前後が生育適温ともいわれるメダカが鉢の中で元気に泳いでいました。

厳冬期に玄関でも安心してメダカを飼えるのは、断熱仕様の玄関ドアに加え、外壁は高性能グラスウール16kg105mm(充填)+200mm(付加)=合計305mmミリもの超高断熱仕様で、玄関をはじめバスルーム、2階など、全ての部屋が暖かい住宅だからです。

また、K邸はZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の家です。

前述の断熱性能に加え、太陽光発電は6.62Kw搭載。住宅の光熱費を太陽光発電でほぼまかなう住まいになっています。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)は、住宅の断熱性能等を大幅に向上させ、高効率な設備システムも導入、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロになることを目指した住宅です。

ZEHは、国が省エネと地球環境保護の観点から推奨していて、住宅業界も、新築戸建て住宅に関して、2020年までにZEHを標準化させようとしています。北海道でZEHに対応するには、厳しい自然環境に対抗するために、断熱・気密性能がより高いレベルでなければならない上に、冬季の太陽光発電が積雪で稼働しにくい時期もあるなどの事情もあって、他の地域よりもZEHの普及率は低くなっています。しかし藤井光雄工務店は、住宅の光熱費、維持費を減らせる住宅がオーナーの将来的な経済的負担の削減、地球環境保護にもつながると考え、ZEHの家づくりを積極的に提案しています。

高気密高断熱で解放感あるプランを実現



1階のダイニングです。吹き抜け空間で、大きな窓から明るい光が差し込んでいます。-20℃を切ることもある寒さ厳しい旭川圏では、住宅の暖房費も他の地域より多くかかります。

しかしK邸は、外壁に300ミリ断熱を施工し、Low-eトリプルガラスの窓、高気密施工も行っているので暖房費は一般的な住宅よりぐっと安くなります。



「吹き抜けを作ると暖かい空気が上に逃げて、1階が寒くなるのでは?」と心配をされる方もいますが、住宅の気密断熱性能が一定レベルを超えると、家全体が少ない暖房エネルギーでもれなく暖まるので、吹き抜けを設けても上下の温度差もほとんどないので一階が寒いということはありません。



窓にはそれぞれ断熱ブラインド「ハニカムスクリーン」が設置されていて、窓際にパネルヒーターなどの暖房機を設置しなくても寒くないそうです。



断熱気密性能が高い家になると、暖房への依存度が減ります。しかもK邸の主暖房は床下暖房で、室温もプログラムで自動制御されているので、常にどの部屋も20℃以上の室温はキープ、寒さを意識することもほとんどありません。



ですがKさんは、補助暖房としてリビングにペレットストーブも設置しました。家族がストーブの前に集まって炎を眺めたり、温泉卵を作ったりして楽しんでいます。

光熱費削減もCO2削減も実現

断熱・気密性能の低い家なら、朝起きたらすぐストーブを焚かないと寒くて出かける準備もできない、ということもありましたが、この家では、朝でも室内は20℃以上。慌ててペレットストーブを稼働する必要もありませんし、真冬でもペレットストーブを使わない日もあるそうです。



冬場の光熱費は、ペレットストーブのペレットを3日に1袋使っているので月間7000円ほど。ガスはお風呂や調理などに使っていて1万円ほど。照明や家電、暖房費などの光熱費トータルは、多い月でも25000円以下で収まるそう。

夏場の光熱費は暖房費がかからないので1万円を切ることもあり、年間の光熱費は、ソーラーパネルで発電した電力は自家消費分に使うほか、年間約18万円ほどの売電収入があり、それでほぼまかなうことができます。快晴の日なら1日で1000円以上の売電収入がある日もあるそうです。



太陽光発電はソーラーパネルやパワーコンディショナー、工事費など初期費用は掛かりますが、設備コストは年々安くなっているため、約7~8年ほどの太陽光発電の稼働で、初期費用は改修できる見込みです。

環境面でも、家そのものの光熱費をかなり自給できるので化石燃料の消費が少ないし、ペレットストーブの燃料「木質ペレット」は大気中の二酸化炭素を吸収して成長した木が原料なので、それを燃やして二酸化炭素を排出しても大気中のCO2は結果的に増えていない=カーボンニュートラル。結果、かなり環境負荷の少ない家になっているのです。

住まいづくりで検討された点などをKさんに伺いました。

―家を建てるきっかけは?

Kさん 娘が小学生になる前に、というのが第1でした。



―東川を選んだ理由は?

Kさん 旭川出身ですが、最初から東川に住みたいと決めていました。同僚が東川に住んでいて、暮らすなら旭川より東川だと思っていたんです。自然も景色も、食べ物も魅力いっぱいです。利便性も、旭川の郊外より東川の方が良いと思います。



―住宅会社選びは?

Kさん 私の実家や、アパートでの暮らしはとても寒く、結露にも悩まされていました。暖かい家、断熱性能の高い家というのは絶対条件でした。



そして東川では、景観条例で三角屋根を推奨しているので、そういったデザインが得意な住宅会社も候補でした。その結果、断熱気密で有名な全国大手ハウスメーカー、三角屋根が得意なハウスメーカー、そして藤井光雄工務店が最終候補になったんです。

―藤井光雄工務店が候補に入った訳は?

Kさん 東川の同僚の家の斜め向かいに、藤井光雄工務店が建てた住宅があったんです。最初は見た目の良さに興味を持ち、ネットでどんな住宅会社か調べ、ますます興味を持ちました。



というのも、当時、いろんな住宅会社から、住宅の断熱性能は、Q値、UA値、C値などで判断するということ、そして太陽光発電を設置して、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の家にすれば光熱費もゼロに近くなり、環境負荷も減るという話を聞いていましたし、藤井光雄工務店のブログには、ZEHの話や、断熱気密の話がたくさん書かれていたんです。

そこで藤井さんが建てた家のオープンハウスを、旭川神居、旭川東光など数軒見学して、打ち合わせを開始して2~3か月でお願いすることに決めました。

―家づくり体験はいかがでしたか?

Kさん 自分の家が建っていくのを見るのは楽しかったですね。大工さんとも現場でお話しして、収納などの造作や洗濯物干しの位置など、図面より現場で検討したほうが良いことは大工さんと話し合って決めたりもできてよかったです。

住宅性能はZEHが前提でしたし、無垢の床材や自然素材をいっぱい使った家づくりは藤井さんの得意分野だったのでお任せで何も心配いりませんでした。高断熱高気密の家は寒い場所が家の中にないので、食品庫も提案いただきましたが、これも大変役立っています。



キッチンは対面で、面材の奥行と収納力を重視したので使いやすくなりました。外壁は全面板張りも魅力的ですが1階はモルタルの方が色の変化が少ないと考えました。



バーベキューができるウッドデッキを要望したら、とても広いウッドデッキができましたし、物置や和室、ペレットストーブなどの要望も実現しました。カーポートや太陽光発電、ペレットストーブなど、東川町の補助金を活用して設置できたものも大変助かりました。



藤井さんとの家づくりはとても楽しかったです。もう我が家は完成して一年住んでいますが、暖かさも光熱費の安さにも納得できました。

家庭菜園もミニトマトやナス、アスパラなどが良く育ちました。イチゴはウサギに食べられましたが。地下水なので上水道の料金が不要で芝の水やりも、水遊びも心置きなくできます。



東川町は、除排雪もしっかりしてくれるし、スキーのシーズン券が子ども1000円と格安です。近所には娘の同年代の友達もいて、子育て環境面でもとてもよかったです。


2019年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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