Story 取材記事

Tさんが「旅する木」&「辻野建設工業」と実現した環境・健康に優しい家

自然に囲まれた、程よい大きさのまちで暮らしたいと望んでいたTさんファミリーは、札幌にも近い当別町のまちなかにマイホームを建てました。手掛けたのは「当別田園住宅  つじのムラ・プロジェクト」などを手掛けている辻野建設工業さん。人と自然が調和する暮らしをテーマに、Tさんご夫妻の思いが一致した家づくりを取材しました。



木の外壁や床塗りはファミリーで参加

道南杉の板張りがナチュラルな表情を見せるTさん邸。板張りの外壁には、天然成分からつくられたウッドロングエコを塗装しています。できるとことは自分たちでやりたいとTさんファミリーは、DIYで1本ずつ塗装を行いました。



白い塗り壁、そして木の質感にあふれた13.5畳のLDK。フローリングはナラの無垢材で、こちらもTさんたちが塗装に参加しています。オープン階段の踊り場は椅子かわりに使うことも想定しています。

窓越しに木々の眺め、薪ストーブの炎を楽しむ



リビングの南側は薪ストーブのある土間。大きな窓からは、公園の白樺並木が眺められ、庭の菜園にも出られます。「薪ストーブと窓の木々を眺めているだけでもまったく飽きませんね」と、愛犬を抱っこしながら奥さまは話します。右に腰掛けているのは、設計を担当した可香(かが)さんです。



薪ストーブは、デンマーク製のHeta(ヒタ)。蓄熱性の高いソープストーンで覆われていて、火を消してもじんわりと室内を温めてくれます。Tさん邸には床下暖房も設置していますが、この冬はほとんど薪ストーブだけで済んだそう。「毎日の火付けにも慣れてきて、楽しいですよ」と、ご夫妻の夢だった薪ストーブの暮らしを満喫されています。



Tさん邸は、自然に暖かい空気が室内を循環するパッシブ換気システムを採用。パッシブシステムの家にするには住宅性能の高さが欠かせませんが、Tさん邸の気密測定ではC値が0.3 cm2/m2未満と条件をクリアしています。

客間は小上がりになっており、普段は開け放しておいて腰掛けたり、畳にゴロンとなってくつろいだりとリラックスした暮らしを楽しんでいます。

念願だった「旅する木」の木製キッチン



ダイニングテーブルは当別の「家具工房 旅する木」で8年前に購入、愛用していたもの。成長しても使えるベビーチェアもお子さんたちの分を揃えて、独立する時にはスツールとして持たせる予定だそうです。テレビ下のワイルドな厚板は、ご実家にあった古い板を辻野建設工業さんで研磨・カットして取り付けました。



キッチンは「家具工房旅する木」にオーダー。歳月と共に深い色彩となるアメリカンチェリー。木目の揃った扉が美しく、側面にはダストボックスもビルトインされています。



メインのキッチンカウンターはシンクを、壁側のカウンターにはコンロを付けたセパレートタイプ。旅する木で棚も造作しています。普段からパンはグリルで焼き、ご飯はお鍋で炊くため、家電製品はほとんどありません。カウンターのわきには、外気導入式の大型食料庫(パントリー)を備えました。



既製品のカウンターとはサイズが異なるため、キッチンスペースのプランは辻野建設工業さんと旅する木の須田さんが打ち合わせを行いながらつくり上げました。



玄関ホールに設けた洗面台も、旅する木さんと辻野建設工業さんによるコラボレーションです。奥さまの希望で洗面台の幅は2人が並んで使えるように、収納付きミラーの上下には、なるべく自然光でメイクができるように窓を付けました。

空間を開放的に、スマートに見せるデザイン



2階のフリースペースには、掘りごたつのように足を入れられるデスクスペースを設けました。机は、それまで住んでいた帯広の小学校で不要になったものを引き取って活用。隣に並んだ本棚も、リンゴやワインを入れていた木製の箱を塗装して使っています。



デスクスペースの床も一段低くすることで部屋全体が広く感じられます。



ロフト階段を引き出せば、三角屋根を利用した屋根裏に上れます。ひな人形などの収納に使っていますが、子どもがブロックで遊ぶ絶好の秘密基地にもなっているとか。

使いやすい間取りを図面でシミュレーション



収納は家族に必要な分だけ、必要なところにつくりたいと考えていたTさんご夫妻。玄関にはシューズクロークを設けました。ランドセルや上着などもこのクロークに置いて、お子さんたちが利用しやすいようにしています。



シューズクロークはウォークスルータイプで、LDKにもすぐ出入りできます。



洗濯動線を効率化するため、ユーティリティ~和室~ウッドデッキは一直線に並べて配置しました。



整理収納アドバイザーの資格を持ち、家づくりのこともたくさん勉強していたという奥さま。薪ストーブや環境・健康にやさしいものを家に使うという考えはご夫妻で共通していました。確保したい部屋やスペース、収納、窓の位置や欲しい動線などは夫婦で話し合いました。「あとは、それが実現できるかどうかを可香さんと相談しながら、優先することを決めました」

担当の可香さんも「Tさんご夫妻はマイホームに対して明確なご希望をお持ちでしたので、設計としても図面にしやすかったですし、私もなるべく実現できるようにご提案をしていきました」と語ります。

打ち合わせ中は、それまで住んでいた帯広から、当別の会社まで毎月1回お子さんたちと通っていたという奥さま。「ちょうど、夫が単身赴任で1年間札幌にいましたので、その間にマイホームを完成させようと思いました」。次の打ち合わせまでの間にもメールでやり取りを行い、作ってもらった図面は15枚にもなったそうです。



「可香さんにたくさん相談できたことで、納得のいく住まいができました。2階もなんとかナラの無垢材を使いたくて、お願いをして叶えてもらいましたが、やはり良かったです!」とお喜びの奥さま。板塗りの作業は可香さんも手伝ったそうで、「T様ご夫妻とあれこれ考えながら、家をつくっていく作業は本当に楽しかったです」と振り返ります。



「親戚もいない当別に移住しましたが、辻野建設工業の社長さん、営業さん、現場監督の方、そして可香さんと、みなさんのお人柄の良さを、夫婦で感じました」と、家づくりの過程で、何よりもの安心感があったことを話す奥さま。

「当別に暮らして1年になりますが、周囲も良い方ばかり。住む土地の環境と、自然が感じられる快適な家は、子どもたちへの何よりの贈り物だと思っています」。畑でたくさんのミニトマトを作ったり、向かいの公園でご主人とお子さんがキャッチボールをしたり。当別での暮らしを楽しんでいるTさんファミリーです。


2021年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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