住む人のライフスタイルを踏まえた自由設計の注文住宅を実現する白田建築事務所の白田智樹さん。
今回ご紹介する事例の中からも、移住者の夢をかなえる住まい、大手ハウスメーカーでは予算面で叶わない新築住宅をローコストで実現、店舗併用で使いやすくお店の意匠面にも気を配った家、高断熱・高気密な住まいで省エネ生活を実現、内装の仕上げ材を省略した木の質感たっぷりの家、全室床暖房の採用や、地中熱・換気排熱を使用した暖房や融雪など、白田さんの家づくりに対する深い知識、経験、チャレンジ精神が随所に感じられると思います。
今回は北海道住宅新聞社・iezoom(いえズーム)編集部が、白田建築事務所で家を建てたオーナーの体験談と事例集をご紹介します。
目次
オーナーの体験談1:札幌近郊でスローライフ!田園風景広がるカフェ併設の家/長沼町Sさん
白田建築事務所で念願のカフェ兼住宅を新築したSさん。札幌から車で60分、のどかな田園風景が広がる長沼町でご夫婦が営むのは、そば粉をクレープのように焼き様々な野菜や肉類、ソースなどを添えていただく“ガレット”をメインにした「カフェ コフェル」です。
古民家を改装してやりたいとも考えていましたが、ロケーションにこだわると、希望の物件はなかなか見つかりません。新築も視野に入れることにし、インターネットで調べていくうちに白田建築事務所のホームページにたどり着きます。
「スローライフが夢でしたが、人が集まる場所を作りたいという思いもありました」とご主人。入居して半年経っていませんが、ご近所の農家さんからの差し入れや、DIYサポートなど様々な交流が生まれていて、もうすっかり地域に馴染んでいる様子。カフェ コフェルは地域の集まりや催しの場としても愛されていきそうです。
オーナーの体験談2:ヘアサロン「Bruno(ブルーノ)」理想の店舗兼住宅づくり/札幌市西区・松口さん
「Bruno(ブルーノ)」という店名から連想される、青いドアが印象的なヘアサロンは、札幌市西区平和に2017年2月にオープンしました。夏にはお店の前でお客さんたちとバーベキューを楽しむなど、地元に愛されるサロンになりつつあります。
独立開業は美容師の夢。予算内で、お客さんや家族にも快適な店舗兼住宅を!というヘアスタイリスト・松口さんの願いが、ローコストとアイディアならおまかせの、白田建築事務所によってかなえられました。
「木の感じがいいね!」とお客さんに好評の店内。壁や床などの下地材として使う構造用合板を「現し(あらわし)」として使い、設計の工夫によってより広く、空間を無駄なく利用する"白田スタイル"は、ローコストで建てられるのも大きな強みです。
ドアをビンテージ風に塗装したりと「やれるところは自分でやろう!」と、積極的な松口さんに、白田さんは無料でイメージに沿った棚などの図面も描いてサポート。それをホームセンターへ持っていって板を選び、カットサービスを利用すれば後は組み立てるだけなので、「とても助かりました」と松口さんは話します。
オーナーの体験談3:ローコストで実現!カフェみたいにお洒落なマイホーム/札幌市・能代さん
「白田さんは私の父の知り合いだったので、土地を探す前にまず白田さんに相談したのですが、今から考えるとそれが大正解でした」と奥さま。白田さんが一緒に宅地を見てまわり、そのうち有望な3カ所くらいで大まかなプランを考えてくれたからです。
能代さんの希望は「カフェみたいな雰囲気」「かわいい三角屋根」「吹き抜け」の3点。白田さんは、L字や傾斜地など土地の形にあわせて「ここなら、こんな家がつくれる」とプランを練ってくれました。結局、探し始めて2カ月で土地が決まり、その後さらに2カ月でプランの詳細を詰めるなどトントン拍子に話が進んで着工しました。
キッチンの奥には、お風呂、脱衣所、トイレ、洗面所、洗濯物干しが一直線にレイアウトされています。「まっすぐの動線で家事がしやすく、すごく気に入ってます」と奥さま。
「完成見学会に来た方に『3,000万円くらいですか?』と言われたんだよね」と笑う白田さん。実際はもっと低額に抑えられているそうですが、そう見えないところに本領が発揮されています。 「既製品の建具を使う。上質な建材の在庫処分品を使う。コストを抑えつつ希望の家に近づける工夫はいろいろありますよ」という白田さん。建築費がいくらか気になる方は、白田建築事務所までこっそりお問い合わせください。
オーナーの体験談4:家族で壁の塗装にトライ!手作りの味をプラスした省エネハウス/札幌市・渡辺さん
「前のアパートはこの時期かなり冷えましたが、今は日中暖房を止めても快適に過ごせます。少し動くと汗ばむくらい」。くつろいだ表情で1ヵ月前に入居したばかりのマイホームの住み心地について語るご主人。無垢のフローリングの肌触りが気持ち良くて、いつも裸足だそうです。隣で遊んで欲しそうにしている息子さんも裸足で元気。
「子供のために素足で思い切り走り回れる間仕切りのない家を、と思っていました」。前のアパートではあまり走ったり、飛び跳ねたりしなかった息子さんですが、新しい住まいで暮らし始めてから見違えるほど活動的になりました。たまに元気すぎて叱られることも。「狭いところで騒いじゃいけないと子供なりに感じていたのかな」。奥さまもお子さんの変化が何より嬉しいようです。
オーナーの体験談5:中庭のある明るい家で省エネ・快適な4世代同居/札幌市Sさん
おじいちゃん、おばあちゃんたちとふれあう時間がきっと子供たちの財産になる―そんな思いから、ご夫婦と2人のお子さん、奥様のご両親と父方のおばあさん、お姉さんとその息子さんの4世代9人が一緒に暮らすための家づくりに踏み切ったSさん。
建築家の白田智樹さん(白田建築事務所)との二人三脚で敷地の制約や予算の壁を乗り越えて、家族みんながゆったり快適に過ごせる広くて明るいマイホームを実現しました。
「白田さんにお願いする前にハウスメーカーを何社かまわった」というSさんですが「どの会社も要望を満たさないプランなのに、予算オーバーでした」困り果てていた時、お姉さんの上司から「 ウチの設計をお願いした白田さんに会ってみたら」とすすめられました。
「実際にご自宅を拝見し、やっぱり建築家の方が造る家は違うと思いました。まず柱や梁を見せたデザインがオシャレ。玄関と一体化したリビングなのに全く寒さを感じないことにも驚かされました」とお姉さん。
住む人の立場に立って対応してくれる白田さんの姿勢も心に響きました。「敷地をフルに使ったプランを提案してくれたのは白田さんだけ。どんな要望にも最初から出来ないとは言いませんでした(Sさん)」
オーナーの体験談6:電気代が建替前の3分の1!お財布にもエコな二世帯住宅/札幌市Yさん・Uさん
札幌のYさんは共働きの奥さんと団地住まいでしたが、奥さんのご両親の家を建て替えて一緒に住むことになりました。
限られた予算の中で難航した住宅会社探し。数社に絞ったものの、ハウスメーカーは「いくつかのパターンの中から選ぶお仕着せの感じがイヤ」(Yさん)で、誠意を持って相談に乗ってくれる白田建築事務所さんに決定しました。
「冬はとにかく暖かくて、家の中では半袖で過ごしていましたよ」と振り返るYさんご夫婦。ご両親によれば、建て替え前の家では灯油代が月10万円になることもあったとか。この冬の暖房費は、同じ二世帯でも最大3万円ちょっとで済んだそうです。
初めは「同居するYさんが気を使うことになるのでは」と心配していたという奥さんのご両親。1階にキッチンやバスルームを共有しましたが「家族全員で食事をする生活なので、特に分けるこだわりもありませんでした」とYさんご夫婦は話します。リビングでは、4人でおしゃべりやゲームなどをして過ごすことも多いとか。
二世帯住宅であれば、なおさら「設定されたお仕着せのパターン」ではなく「我が家らしい暮らし仕様」にしたいもの。Yさんファミリーが笑顔で話す向こうの窓に、前の家から残したというモミジの紅葉が映えていました。
オーナーの体験談7:無垢の木と眺めが魅力のエコハウス/札幌市・工藤さん
「実はマイホームではなく、事務所を造るつもりだったんです」とご主人。「いつの間にか、仕事仲間の間で『家、建てるんだって?』という話になっていました(笑)」。白田さんとは仕事を通じて信頼関係を築き上げてきた間柄。「家を建てる時はこの人に設計をお願いする」と決めていたそうです。「無垢の木を使ったデザインが好き。白田さんのように性能のことまできちんと考えてくれる建築家はあまりいないと思います」
「前の家はとにかく寒かった。暖かいのはストーブの周りだけ」と振り返るご主人。仕事から帰ったらストーブの前の指定席でくつろぐのが日課でした。「今は室温が20℃くらいでも寒いと感じません。すきま風がないのが大きいですね。空気がきれいに保たれているのも実感としてわかります。天井に使った珪藻土の効果も多少あるかも」
月々の光熱費もかなり削減されたとか。前のアパートでは灯油代が3~4万円、電気代が1万円もかかっていたのが、今は融雪も含めて電気代が2万5千円程度。さらに日中、太陽光発電の余剰分は売電しているので実際の支払はさらに少なくなります。「家計の負担が減って大助かり」
市販のアイランド式キッチンと食品庫を備えた造作のL字型カウンターの組み合わせがとても使いやすいそうです。「通路も広く、娘たちと3人でキッチンに立っても作業がはかどります」と奥さま。
オーナーの体験談8:ローコストの救世主と創った自分カラーのカフェ/小樽市・若林さん
若林洋子さんは、この「Caffe えれめんと」のママ。札幌市内に住んでいた5年前からカフェ経営の夢を温め、当初は自宅の1階でオープンするつもりでいたのだとか。ところが、急きょご夫婦は拠点を小樽へ移すことに。というのは、洋子さんの夫である若林省吾さんが長年勤めた札幌の会社を退職して、父親が経営している小樽の自然農園を継ぐことになったからです。
「ここは土地が広いから、いくらでも大きなものを建てられると思っていたんですよね」と話すのは、オーナーの省吾さん。「ところが、思ったよりもお金が必要なことに気づいたんです。例えば合併浄化槽の設置に100万円以上かかりましたしね」
下水道が整備されていない地域では、生活排水を処理するための浄化槽も必要になるのです。ご夫妻が見込んだ予算は全部で約1500万円。いくつかの住宅会社に見積りを取ってもらいましたが、予算内に収まらないことが判明しました。
そこで登場したのが『ローコストの救世主』白田建築事務所の白田智樹さん。もともとは、洋子ママがパートをしていた飲食店で十年来の知り合いでした。白田さんにプランを相談し、見積りを頼んでみたところ、お二人に光明が見えてきました。なんとか予算内におさまりそうだったのです。同時に白田さんが設計した建物をいくつか見学し、木をふんだんに使った感じがとても気に入ったそうです。
「せっかく自分自身で建てるんですから、希望通りに建てたかったんです。大手ではできませんよね」
オーナーの体験談9:ほどよい距離感にこだわった店舗兼2世帯住宅/石狩市・鎌田さん
石狩市花川南1条5丁目にある「鎌田本店」は全国各地の地酒を扱う酒屋として、長年地域の人たちから親しまれてきました。10月1日の「日本酒の日」に合わせて店舗兼住宅を和モダンな建物に建て替え。
以前の店舗兼住宅は延床面積175坪もありました。普通の家の4~5軒分です。もともとスーパーだったため、店舗部分も大きすぎました。お店の2階は全くの空きスペース。使っていない居室もあったそうです。
奥さまもお母さまも口をそろえて「ムダな部分が多すぎたんです。使い勝手が悪いうえ、光熱費がかかってたいへんでした」
新しい建物は前の半分以下の75坪。お店を切り盛りしながら2世帯6人が暮らすにはちょうどいい広さです。レジカウンター近くのドアから店舗と居住空間を行き来できるようになり、プライベートで急な来客があっても慌てることがなくなりました。「ホントにムダのない家なんです」
建替え前は暖かいのは暖房機の周りだけ。特にお店は奥さまが凍傷になるほど寒かったといいます。新居の暖房は、空気熱ヒートポンプを使った床暖房にしました。エコポイント対応の断熱性能ももちろん確保しています。「今は家中どこでも暖か。仕事もしやすくなりました。暖房パネルがないから窓下がスッキリ」
オーナーの体験談10:大規模リフォームの予算で思い通りの注文住宅に/札幌市Iさん
Iさんご夫妻は、奥さんの父親が長期療養中のため、5年前に空いていた実家に引っ越してきました。ところが、建ててから約25年経過した家はうす寒く、間取りは5人家族には手狭な29坪と、だんだんと住みづらさを感じ始めたそうです。
できれば新築を建てたいと思いながら住宅展示場も回ってみましたが、娘さんたちにかかる教育費などを考えると手が届かずあきらめることに。次に、大手や中堅の会社にリフォームの見積もりをしてもらいましたが、実はIさんたちが思っていたよりもかなり高い費用になることが分かりました。
とりあえず住宅にどのぐらいのお金をかけていいか分からなかった」というIさんご夫妻は、秋ごろ知人のフィナンシャルプランナーにライフプランの診断を依頼して、そこから住宅費用に充てられる金額を計算してもらいました。
その時に、今までのリフォームに関する見積書を見せたところ「この予算なら新築のほうがいいのでは」とのアドバイス。「新築はあきらめていたのに」と驚くIさんたちに、「この方ならいろんな研究をしているから低コストの家を上手につくってくれる」とフィナンシャルプランナーに紹介されたのが、白田建築事務所の白田さんだったのです。
白田さんと会ったIさんご夫妻は、家づくりに当たって"限られた空間の中でも子どもたち3人の個室やピアノ室をつくること、両親のものがたくさん残っているので収納を多くすること"等々、家族で話し合ったメモを持って希望を細かく伝えました。念のため、白田さんには新築とリフォームの場合での2通りで計算をしてもらいましたが、そこで出された見積額は大きな差はありませんでした。
「今までリフォームの方が安いと思っていたんですよ!」と奥さん。「それが、白田さんは同じような金額で私たちの希望に合った家をつくってくれるというので、びっくりしました。それに、新築なので基礎部分もしっかりとしたものができるのは、やはり安心ですよね」
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