シノザキ建築事務所がオーナーの了解を得て開催するオープンハウスは、住まいの動線・デザインセンス・住宅性能に関する理解と経験、顧客ニーズを踏まえた多彩な提案などが魅力で、毎回多くの来場者で賑わいます。
代表の篠崎廣和さんは、全国最大手の2×4ハウスメーカーの設計会社、在来工法の大手ハウスメーカー、ログハウスメーカーの社員として1000棟を超える住宅づくりの経験があり、設計、施工管理、お客様対応など数多くの経験を元に2006年に札幌でシノザキ建築事務所を開業しました。今回は北海道住宅新聞社・iezoom(いえズーム)編集部が、シノザキ建築事務所株式会社で家を建てたオーナーの体験談と事例集をご紹介します。
目次
オーナーの声:洗練されたインテリア計画で寛ぎの住まいを/札幌市Oさん
お子さまの成長に伴い、マイホームの新築を考えるようになったOさん。ご主人の転勤で地元札幌に戻ることが決まり、本格的に家づくりをスタートさせました。
家づくりに際し、ある建築家が書いた本を読んでいたOさんご夫妻。「『一見条件の悪そうな土地でも、その土地の特徴を生かした設計をすれば、魅力的な住宅が建てられる』と書いてあり、それがすごく印象に残っていました。ハウスメーカーを中心に、住宅展示場や完成現場などを見学しましたが、どこも私たちにはしっくり来なくて」とOさん。
そんな折、月に一度シノザキ建築事務所がオフィスで開催している家づくりの相談会「しのカフェ」に参加したOさん。「篠崎さんの話には、本で読んだ建築家と同じ話がいっぱい出てきて驚きました。説得力があり共感できる内容ばかりで、『この人しかいない』と依頼を即決しました」
家づくりに際し、それぞれに希望があったというOさん夫妻。期待以上の出来上がりにご夫婦ともに感激したそうです。
奥さま「家は『生活に合わせてつくるもの』という考え方に強く共感しました。打ち合わせは約半年間、毎週末のようにお昼ご飯を挟んで丸1日という感じで、細かな疑問点や要望を解消してもらいながら進みました。好みの壁紙をネットで見つけ、コーディネーターの篠崎正子さんに画像を渡すと、期待以上の商品を探して提案してくれました。2階の洗面化粧台は、名古屋モザイクや真鍮の蛇口、アンティーク調のランプなど、室内インテリアにもマッチしており、特に気に入っています。スイッチの高さなど、私たちでは到底気づけないポイントまで配慮していただき、感謝しています」
オーナーの声:ペレットストーブとこだわり造作で始まる、2人の暮らし/江別市Hさん
婚約中から、住宅展示場を回って家づくりの情報収集をしていたという20代のHさんご夫妻。決めた会社は、ご主人の幼なじみ、川田耕平さんが設計を務めるシノザキ建築事務所でした。新居の完成見学会当日、Hさんご夫婦にお話を聞きました。
"自分たちらしい家"を求めて、川田さんと何度も打ち合わせを重ねたマイホームが完成。オープンハウスは大盛況、「いいね~、くつろげるね」「居座りたくなるねえ」という来場者の声も多数。
「インスタにもたくさん載せたくなっちゃいますね」と、喜びを隠せないHさんご夫妻です。
ウォルナットの無垢フローリングや道産カラマツを使った造作など、ナチュラル感いっぱいのLDK。ペレットストーブは、冬の見学会でご夫妻がすっかり気に入ったもの。「すごく暖かくて、見た目も"カッコいい!"と思いました」。このペレットストーブ1台で家じゅうに暖気が回る仕組みです。
「どこをスマホで写しても、インスタ映えします。これからの生活が楽しみです!」と、ワクワクした表情で話す奥さま。
Hさんも、「施工中はよく現場を見に行きましたが、大工さんがとても丁寧に仕事をしているのが分かりました。いま、こうして見ても、きれいにやってもらったなあ、と思います」そう言って、マイホームを見わたします。
オーナーの声:木や自然素材を使った上質な3階建2世帯住宅/札幌市Yさん
Y邸は、緑豊かな川沿いにあります。長年住み慣れた建物を今回、シノザキ建築事務所で建て替えました。家の前では、次々とオープンハウスの見学客が出入りしていました。見学を終えたのか、建物を見上げながら「細長い家だと思ってたけれど、意外と中は広かったね」と話すご夫婦らしいお2人も。「この雰囲気いいね、好きだね」と話す別の方たちもいました。
玄関は共通で、1階が親世帯、玄関ホールから階段を上った2、3階がYさん世帯になっています。どちらも玄関ホールに入口ドアが設けられ、プライバシーが緩やかに保たれています。
3階は、将来の子育てを考えた間取りになっています。9畳の細長い子ども部屋は、2つの個室として区切ることができます。子ども部屋に机は置きたくないと考えたYさんは、階段ホールに続く形で6畳の横長な書斎コーナーを設け、親子で座れるカウンター机を造作してもらいました。
「最後まで別の会社と迷いましたが、シノザキさんの柔軟な対応とデザインが良かったのが決め手となりました」と奥さま。「木のことや家のつくりについて、また資金のこともいろいろと分かりやすく教えてくれて本当に勉強になりました」
オーナーの声:落ち着いた木のインテリア。薪ストーブだけで暖かい家に建て替え/札幌市Oさん
Oさんご夫婦は、小学生と幼稚園のお子さんがいる4人家族。 8年前に築30年の中古住宅を買い、自分たちでリノベーションをして住んでいたそうです。
「自分たちで床を張ったり、漆喰を塗ったり...。当時は古いものが好きで、少しずつ手を加えるのが楽しくて」 ところが、去年、急にトイレの水が流れなくなり、配管を取り替えなくてはならないことが判明。雪で屋根がはがれおちたこともあって、家を建て替えることにしました。 「もともと10年くらいしたら新築するつもりで...。ちょっと時期が早まったな、という感じでした」
設計を依頼したのはシノザキ建築事務所。 実現できる、できないは考慮せず、要望をなるべくたくさんリストアップして伝えたそうです。
ダイニングのテーブルは鉄板を埋め込んだオリジナル。週に何度もホットプレートを使うので、煙を吸い込んで臭いと脂分をクリーンにできるLED照明「クーキレイ」をつけました。試しに使ったところ、みるみるうちに煙が吸い込まれて焼き肉の臭いもほとんどしなくなるそうです。
Oさんご夫婦が設計と施工をシノザキ建築事務所に依頼したのは、オープンハウスのチラシがきっかけだそう。
「そのうち新築しようと思っていたので、いくつかオープンハウスを覗いたりはしていたんです。シノザキさんは自社に大工さんを抱えているし、構造見学会で建築途中の家を公開している点でも信頼できました」 奥さまもご主人と同じ意見です。
「中古で買った家が大手ハウスメーカーの建て売りだったんですが、リノベのときに壁をはがしたりすると、曲がった釘が押し込まれていたりして...。いくらデザインが良くても、実際に建てるのは下請けの会社なら心配だなって。だからシノザキさんに出会えてよかったです」
オーナーの声:迫力のクライミングウォール!3世代が暮らす木のぬくもりあふれるZEH/札幌市Hさん
Hさんはご夫婦と13歳、3歳の姉妹、奥様のお母様の5人家族。下のお子様が誕生したその年に、それまで住んでいた築40年以上の古い家から現在の住まいへの建替え工事が完了しました。
「前の家はもともと縫製工場。大工だった祖父がリフォームして長屋のような集合住宅にしてその一部を自宅にしました。断熱・気密性能が低く、冬は裸足で歩けないほどの寒さ。母の部屋と外階段で行き来しなくてはならないなど不便なところもたくさんあり、早く建て替えたいと思っていました」と奥さま。湿気がひどく、カビの問題も。
角地に建つ新しい住まいは延床面積約45坪。家族5人がのびのび暮らせる十分なスペースを備えています。表通りの道路側に木を贅沢に使った車2台分のカーポートを配置。玄関ポーチとの連続性を意識したインパクトのあるデザインです。
お気に入りのフランフラン(francfranc)のパッチワークソファの後ろには「インドアクライミングをしていた長女のために造った」というクライミングウォールが。指や足を掛けるホールドにもさまざまな樹種の木材を使っています。
「今は家中が暖か。eタイム3という電気料金メニューで電気代が安い夜の間に部屋を暖め、日中は暖房を切るようにしていますが、室内は寒くなりません。やっぱり性能が違うのですね」
温度ムラがないため結露の心配がなく、熱交換換気システムにより換気量が24時間コントロールされているので不快なジメジメ感やカビに悩まされることもないそうです。
オーナーの声:円山公園へ住み替え。中古マンションを戸建て感覚で上質リノベ「うつろいの、こばこ」
内装以外は建築当時とほとんど変わらなかった築31年の3LDKマンションをスケルトン状態にし、2LDKに変更するなど、大変身した今回のリノベーション。 シノザキ建築事務所では「うつろいの、こばこ」と名づけています。
依頼主は40代の女性と80代のお母さまの二人家族。数年前にお父さまが亡くなり、娘さんが仕事に出ている日中はお母さまがおひとりになるため、冬場の除雪や広い家の管理は難しいということで、マンションへの住み替えを希望されたそうです。
記者の目:今回のリノベーションでは、ご高齢のお母さまの安全面に配慮した工夫が随所に施されていました。廊下の手すりはもちろん、トイレは広くして引き戸に、お風呂はまたぎの低い浴槽に...。このあたりは当然かもしれませんが、篠崎さんのアイデアが光るのは、たとえばトイレ収納の取っ手部分。よく見るとリスとウサギのかわいいモチーフになっています。女性の二人暮らしだからこそ、こういう小さなアイテムが、暮らしを豊かに彩るポイントしれませんね。
オーナーの声:室内は山小屋風コテージの自由空間。暖房は薪ストーブ1台でほっこりと過ごす家/札幌市Kさん
奥さんの「畑をつくりたい!」そしてご主人の「ギターを思い切り弾ける部屋がほしい!」という思いで家を建てることに決めたお二人はシノザキ建築事務所さんを訪ねました。
「住宅に関してはまったく知識がない私たちに、家づくりについて一から教えてくれたのが篠崎社長でした」とKさん。奥さんも、「予算について心配していましたが、私が聞く前に『建築にはこのようにお金がかかります』と具体的に教えてくれました」。ほかに候補の会社もありましたが、ここまで具体的にはっきりと説明してくれるところはないと、シノザキさんに決めたそうです。
様々な種類の木が使われたリビングには、お二人の念願だった薪ストーブが存在感を放っています。「キャンプが好きで、火をくべていると落ち着くんですよね」とKさん。そこで、シノザキさんはリビングのどこからでも見える場所に薪ストーブを配置したそうです。
しかも、冬でも薪ストーブたった1台で家全体を暖める設計。断熱の良い暖かい空気が逃げにくい家だから可能なんです。薪ストーブから2階に上ってきた暖気は、床の適所に配された空気口から1階の床下へ行き、建物全体を巡るようになっています。
性能が良くてエコというだけでなく、断熱材には道産材が原料の木質断熱材「ウッドファイバー」を採用。通常の断熱材よりも蓄熱性が高いため、薪ストーブとの相性もバツグン。ストーブから離れていてもあったかいのです。さらに年中ほぼ一定温度の地中熱を利用し、冬はほんのり暖かく、夏はちょっとひんやりした空気が入るアースチューブを採用しました。
オーナーの声:時間をかけて創り上げた上質な住まいを見学!
今回訪れたのは、有名パン屋さんチェーンの会社を営む30代オーナーさんのご夫婦と2歳の女の子が住むお宅です。大手ハウスメーカーも回っていたそうですが、シノザキ建築事務所さんの見学会に初めて来場。家のできばえを見るなり、その場で「シノザキさんに頼むよ」と即決したとか。
オープンの1時間後に訪れたにもかかわらず、家の周りには見学者の方々の車がズラリ!三角屋根にウォルナット(クルミ)色の天然木の外壁、そして同色のカーポート。ドアを開けるのもワクワクします。
ウォルナットの無垢床に生成り色の塗り壁、シンプルながら上質感ある明るいリビングです。吹き抜けの下にあたるスキップフロアには、落ち着いた色の造作ソファーが。親子で遊んだりゴロンと横になったり、お客さまが来てもリラックスして過ごせそうなスペースです。
それぞれの部屋にも個性があって、細かいところまで見どころがいっぱい。「わあ、いいなあ~」と、子ども部屋をのぞいた女の子の声も。見学に来られたみなさん、じっくりと見学していました。
オーナーの声:クルミ床とペレットストーブのぬくもり
ウォルナット(クルミ)の無垢フローリングが広がるリビングルーム。その奥ではペレットストーブの火があかあかと燃えています。「あったかいね~」と見学者の方からも声が。
輻射熱の遠赤外線効果でじんわりと体が温まるペレットストーブは、30代オーナーさんご夫婦の希望によるもの。シノザキ建築事務所の篠崎さんによれば、「1階部分の暖房は、このペレットストーブ1台だけで十分なんですよ。2階には床暖房を使用していますが、暖房費は厳寒期でも月1万円程度で済むはずです」
これだけの暖房費で済むのは、優れた住宅性能があってこそ。W断熱工法を採用し、柱間には105ミリのグラスウール、外側には「DDSボード」というアルミ蒸着フィルムを張った高性能断熱材を使用しています。
土間のある玄関とリビングとの間は、レッドシダーの格子で緩やかに区切られています。フロア全体がひと続きで広々と見えながら、同時にプライバシーもほど良く確保されている。そんなデザインの工夫があちこちに見られました。
2階のフリースペースにはハンモックが。オーナーさんご夫婦には小さな娘さんがいらっしゃるそうで、思いきり遊べそうです。
オーナーの声:1階ナチュラルシック、2階シンプルモダン!親子大満足の2世帯住宅
目立つところの玄関ドアはオーナーさん用、奥まったところのドアはそのまま2階への階段につながって子世帯用です。もちろん、家の中にはお互いが行き来できるドアもあります。独立性を尊重しながら、中でしっかりつながっている素敵なプランです。
2階のお子さん世帯のスペースは、ホワイト系でまとめられています。こちらはリビングのキッチンを見たところ。普段はご家族で、また大人数でも食事ができるようにカウンターとテーブルをL字型に造作しています。
これは、シノザキ建築事務所の篠崎廣和さんによる設計。斜めにカットした脚のラインもスタイリッシュ。いすはオーナーさんが建て替え前の家で使っていたものですが、セット物と思えるぐらいテーブルにマッチしています。
親世帯の1階は、ブラウンのウォルナッツカラーで統一。明るく開放的な2階とは別のお宅のような、シックで落ち着いた空間になっていました。
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